むかし、しまじろうの幼児教材の付録で、初めてのビデオが、海を背景に、お魚が泳ぐリズミカルな面白いもので、その時の音楽とリズムが今も耳に残っている。
お魚、それもきれいな色のビニールでできたお魚が、背景の海の中をちょっとぎこちない動きで泳いでいく・・・。
そのときに、ちゃっぷんちゃっぷん気持ちいい!ちゃっぷん!
と謳われるのである。
今日、たまたまスーパーに行き、ほかのものを買おうと思っていたのに、それもサラリと行ってこようね、という話だったのに、私は、魚が見たくなり、ダメだ、ダメだ、と思いながら、その誘惑には抗いがたく、まるで食べてはいけないお菓子を食べるかのようなノリで、お魚を選んでしまっていた。
また、今日の魚は、生き生きとして、キットキトで、表情も楽しそうで、食べて!選んで!と言っているようであった。
しかもどこか写真にあるように、目が可愛くて、お茶目で、まだ、海の中を楽しそうに泳いでいるようである。
しっかり捌いてあげました!
捌くというか、お腹の中を取り出したら、ちっちゃな小魚が透明で、まだ消化されずに、そのままの形でたくさん出てきました。
何だか可哀想に思えなくて、食べられることが嬉しそうな気がしたのはなぜだろう?
こんな気持ちで捌いたのは初めてです。
どんなことも、悲しみの後ろにしあわせがあるということの象徴的な出来事でした。
この魚、食べられることを喜んでいるような気がします。