一年も前から、教室に新しい掃除機を買いたい!と思っていて、安くなるのを待っていたが、気になりながら過ごしてはいたのだけれど、ネットで、まるでスッと情報が入ってくるかのように、安売りの広告が入り、これしかない!と注文した。
おそらく、誰も想像ができないような値段で手に入れた、憧れのダイソン💛
『この人』が、それはそれはスグレモノ!
スティック式の掃除機は初めてであるが、まあ、よく吸い取ってくれる。毎日、これだけの普通のホコリと、砂埃とが溜まるのか、とあきれているのは、吸い取った部分が見えるせいである。
私の、教室内でのストレスは、半減した。スティック式なので、それはそれはすぐに取り出せて、いつでも気になったらササ―ッとと掃除できるのがありがたい。
何にでも名前を付けてしまう私は、『彼女』を『レディー・ショッピ』と名付けて、相棒の『一人』にしている。
色の指定もせず、値段だけで購入したのに、色がいかにも女の子。だからレディー。ショッキングピンクと言うには落ち着いているが、ネットショッピングで、偶然出会ったこともかけて、『ショッピ』。生徒たちの間でも、この名前は浸透し始めているが、今更、掃除機に名前を付けるくらいのことでは驚きもしないほど、私のことを理解してくれている生徒たちである。ちなみにみんな私の車の名前も知っている。
掃除機、と言えば、とんでもない逸話がある。もう既に逸話、というほどの年月が経ったけれど・・・。
何年か前、いきなり、我が家に、とんでもなく高価な掃除機を売りに来た販売員の方がいらした。大体、そういう話には、乗らないタイプの私であるが、掃除機?と思ったのである。私より若干若いめの、誠実そうで、ウソのなさそうな人だった。リビングで、いろいろ実演してくれた。ちょうど春休みだったのか、娘もいて、二人で、そのオソロシイ吸引力と同時に、家の中に、これだけのホコリがあるの?ましてや毛布やお布団に、これだけ?と驚いてしまった。
娘は喘息もちで、一学期に10日はお休みする子だった。息子も喘息の気があった。
娘など、最近元気だなあ、と喜んでいたら、ある日突然学校に行けなくなる。勉強どころの騒ぎではなく、むしろそんだけ休んでて、よう頑張って嫌がりもせず学校に行ってくれて、と感心していた。一学期に10日は、かなり勉強面でもきつい話である。
病院に通い、薬も毎日飲み、吸入もしていた。
これ以上、何ができるのだろう・・・?
そう考えていた時に、目の前で、掃除機の実演をされ、その掃除機が吸い取ってくれたホコリの多さに、私は愕然としてしまった。これを見て、喘息の原因となる、このホコリの量を見て、親として、買わずにはいられなかった。
しかし、値段が値段である。
正直、ケタが違った。私の自由になる金額ではなかった。
傍にいる娘は、母がとんでもない契約をしようとしているのを、心配そうに見ている。
買い物をするときは、必ず夫と相談していた。というより、そんな決定権、私には常々なかったし。
お小遣い程度のものを購入するのに、自分で、ということはあっても、こんな大きな買い物をしたことはなかった。けど、相談したら、絶対に反対される。でも、この実演を見て、それは、真実を伝える内容だったけれど、仮に嘘だとしても、これを見て、わが子の苦しみを、しかも病気の苦しみを軽減できる可能性のある物だと知って、何もしないでおれるだろうか?
娘は『いいものだというのはわかるよ。でも、金額が、こわい・・・。』と言っていた。
私は、自分でローンを組み、本当に少しずつ、自分が働いたお金で、毎月毎月返済していくことを決意した。正直、ものすごい決意だった。
掃除機と、娘の部屋に置く、大きな空気清浄機。夫にウソをついたことなどなかったが、この日ばかりは、ウソをつく決意をした。シールを張って、レンタルのものだということにしてもらった。
それから、毎月、10900円ずつ、私は、引き落としされるお通帳に、毎月毎月きちんと入れに行った。そのお金だけは、きちんと親の大事な仕事であるかのように、きちんとわざわざその金額を入れに行った。まるで、これだけは少なくとも、親としての努力をしていると確認するように・・・。
後日談がある。
夫にはすぐバレた。
私は嘘がつけないのである・・・。笑
でも、これは私が、と思い、自分で完済した。
何が幸いになるかわからない。
親としての想いから端を発したこの自分個人での返済。
自分が開業するときに、ひょんなことで、かつて完済したことの経験が、実績として残るのだということを、人伝えに聴いたのである。
開業をしたいと考えている友人が、教えてくれた。
こんなことが私には多い。
あのときのあれ?
あれが理由?みたいなこと。
5月1日、御車山祭りの日に、私はまた、一つ年を重ねる。
その日が、大学出講、今年度第一日目となる。
その出講も、そう、あのときのあの勉強!?がきっかけになって、大好きな分野の授業に行くのである。
諦めかけていた分野の勉強であるが、こんなおかしなタイミング。
諦めるなよ!という天からの思し召しかしらん?と思っている。
折しも、高校の同級生、しかも新入生の合宿で、同じ班だった同級生が、どうもここのところ政界で大暴れしているらしい。えっ、あの人?と最近知って、びっくりした。
そんなに親しく話すような関係の人ではなかった。
そんな、政界、などという大きな舞台ではないにしても、私が少々のことしたって、大したことない。
それならば、もう少し人様のために役立つために努力をするくらい、彼に比べたら、と思ったのである。
あらあら、掃除機の話から、えらい大きな話に飛んでしまたけれど、まあ、人生なんて
何が一体どこでどうつながっているのかわからないな、というお話💛